仏壇の祀り方(飾り方)について


仏壇は寺院の代わりに自宅でお祀りができるようにと作られました。

そのためお仏壇には信仰対象となる各宗派・お寺ごとで異なる本尊(仏像または掛軸)が必要になります。

より丁寧にお祀りするには脇侍(わきじ)と呼ばれる、祖師像などの仏像・掛軸を本尊の両脇にお祀りします。こちらも宗派ごとに異なります。

 

しかし、最近では無宗派でお寺との関わりがないという方も増えています。

その場合は本尊を設置しなくても問題ないとされています。

無宗派でお仏壇をご用意する場合は、故人様を偲ぶ場として写真やお位牌を

中央に飾りお花や生前好きだったものをお供えするという場合が多いようです。

 

仏具の意味


■本尊

信仰対象として安置される仏像

(木彫りの彫刻品や掛軸に描かれているもの)です。

宗派やお寺によってお祀りする本尊は異なります

■脇侍(わきじ、きょうじ)

本尊の両脇に安置され、本尊の補佐の役割があります。

彫刻品・掛軸どちらのタイプもあり、宗派ごとに異なります。

■位牌 商品一覧はこちら

亡くなった方の魂が宿るとされます。故人の戒名や俗名・没年月日を記入します。

通常49日までに本位牌(唐木や塗りのお位牌)を用意し、法要の際に開眼供養をしていただき、お位牌に魂を込めます。

■過去帳、見台

亡くなった方の名前や没年月日を記入し、月命日などには見台に飾ります。浄土真宗の場合は通常、位牌を作らず過去帳を用意します

■香炉

お香(お線香)を炊くための仏具です。

香炉灰を入れて使用します

■火立て・燭台

ロウソクを立てて火をともすために使われる仏具です。闇を明るく照らし、供養するという意味があります

■花立て

常花や造花・生花をお供えする際にお花を入れるための仏具です。

普段は造花を飾り、法要の時に生花を活けるという方が多いようです。

■おりん

おりん・リン台(もしくは布団)・りん棒で1セットになります。

おりんの音は邪念を祓い、また極楽浄土まで届くと言われています

日常ではお参りにきました、お供えをしますという気持ちをこめておりんを鳴らします。

■仏飯器・茶湯器

仏にご飯・お水またはお茶をお供えするための仏具です

毎朝お供えをし、午前中までには下げ、ご飯は家族でいただくのが良いとされます

より丁寧にお供えをし、傷や汚れを防ぐために仏器膳を使う場合もあります

■仏具セット(3具足・5具足等)

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香炉・火立・花立の3点揃えたものを3具足、火立と花立を1対ずつにしたものを5具足と呼びます。もしくは香炉・火立・花立・仏飯器・茶湯器の5具足もございます。


宗派別の飾り方


宗派ごとのお仏壇の飾り方を簡単にまとめました。

地域やお寺によってはお祀りする本尊や仏具が変わる事もございますので、不明な点やわからない事はお寺に直接お聞きした方がよいでしょう。


真言宗

▼銚子市内の主な真言宗のお寺

円養院・威徳寺・高福寺

東岸寺・光厳寺 など・・・

銚子市では真言宗のお寺が多く、

ほとんどが智山派となっています

 

   本尊  :大日如来

脇侍 右:弘法大師

   左:興教大師(智山派の場合)

    もしくは不動明王


浄土宗

▼ 銚子市内の主な浄土宗のお寺

浄国寺・海静寺

本尊  :阿弥陀如来(舟立阿弥陀)

脇侍 右:善導大師

   左:法然大師


浄土真宗

▼銚子市内の主な浄土真宗のお寺

宝満寺(本願寺派)

   本尊  :阿弥陀如来(後光が8本)

脇侍 右:親鸞聖人

   左:蓮如聖人

 

浄土真宗では故人は亡くなってすぐに仏となり、

魂は浄土の世界へ行くという考えから

故人の魂を入れるためのお位牌は作成しません。

お名前を記しておくために過去帳を用います。


曹洞宗

▼銚子市内の主な曹洞宗のお寺

等覚寺

   本尊  :釈迦如来

脇侍 右:承陽大師

   左:常済大師

寺院によっては本尊は阿弥陀如来をお祀りしているようです


日蓮宗

▼銚子市内の主な日蓮宗のお寺

妙福寺

   本尊  :曼荼羅、日蓮聖人

脇侍 右:鬼子母神

   左:大黒天

掛軸で曼荼羅を設置し、手前に日蓮聖人の仏像をお祀りするのが一般的とされています。

またその際は曼荼羅が隠れないよう、日蓮聖人の仏像は小さめのものを選びます


天台宗

▼銚子市内の主な天台宗のお寺

賢徳寺・東円寺

   本尊  :阿弥陀如来(座っている姿の座弥陀)

脇侍 右:天台大師

   左:伝教大師

 天台宗は本尊にこれといった決まりがなく、釈迦如来をお祀りする方もいます。